Googleアナリティクスって、何? 使うとどんないいことがあるの?
聞いたことがあるような、ないような・・・WEB集客に役に立つものなの?
という疑問をお持ちの方へ。
サイト内のユーザー行動は全く目に見えませんので、現状のコンバージョンを改善したくても、どこから何に取り組めばよいのか分かりませんね。
それを解決してくれるのが、Googleアナリティクスです。
設定したサイトの目標に対し、どう改善すればよいのかの判断材料になるデータを集めることができます。GoogleアナリティクスはWeb集客には必須のツールです。
そこで、Googleアナリティクスが初めての方に「Googleアナリティクスは何をしてくれるの?」を本記事で解説します。
Googleアナリティクスとは
Googleアナリティクス(GA)とは、Googleが提供しているサイトのアクセス解析ツールです。Googleアカウントがあれば、無料で利用することができます。
Googleアナリティクスはサイトの目的を達成するために、アクセスに対して多様な視点から解析をすることが可能なツールです。
Googleアナリティクスにサイトを登録することで、「トラッキングコード」を入手することができます。トラッキングコードをサイトに埋め込むことにより、サイト内のユーザーの行動を蓄積、解析できるようになるという仕組みです。
2)ユーザーがサイトを訪問、閲覧する
3)ユーザーのアクセス情報が記録される
4)アクセス情報が蓄積される
5)アクセス情報を解析する
6)コンバージョンの改善をする
尚、Googleアナリティクスと一緒によく使われるツールにGoogle サーチコンソールがあります。その違いは、次の通りです。
「どんな検索キーワードで」「どのくらい表示され」「どのくらいクリックされた」
「どこから来て」「どのページを見て」「どのくらい滞在した」
Googleアナリティクスを利用する目的は「コンバージョンUP」
Googleアナリティクスを使う目的はたったひとつです。
コンバージョンとは、そのサイトの目標(ほしい結果)です。これはサイトにより異なります。
商品購入、メルマガ登録、資料請求、サンプル請求、新規問い合わせ、予約、無料体験の申し込みなど、さまざまです。
つまり、まずは、サイトの目標をはっきりさせることがスタートです。あなたがサイトから得たい結果を考えてみましょう。
サイトから得たい目標がなければ、Google アナリティクスを使う意味はありません。
Googleアナリティクスでできる解析
解析には目的があります。
たとえば、「メルマガ登録をさせたい」という目標があるが、思うような結果が出ていない場合、
→ そもそもアクセスがない?
→ メルマガ登録のページだけアクセスがない?
→ メルマガ登録のページにはアクセスがあるが、登録されない?
など、いろいろな原因が考えられます。
Googleアナリティクスでサイト解析をすることにより、どこにボトルネックがあるのかを発見することができるのです。
Googleアナリティクスにコンバージョンを設定すると、次のことが分かります。
2)サイト内の移動、離脱率
3)流入経路
Googleアナリティクスはコンバージョンの数だけを把握するわけではないところがポイントです。
コンバージョンに至ったのであれば、ユーザーがどこからやってきて、どんな経路をたどったのかを把握すれば、さらにコンバージョンを上げる解決策が見つかるでしょう。
また、コンバージョンに至らなかったなら、どこで離脱してしまったのかを把握し、改善することで、コンバージョンにつなげることが可能になるからです。
対面のセールスであれば、営業マンが目視でユーザーの行動を探知できますね。それを記録して数値化すれば、クロージングまでの行動を改善することができます。それと同じことをWEBサイトでするために、Googleアナリティクスを使用するのです。
たとえば、
ということが判明すれば、仮説を立て、施策を実行・検証、コンバージョンの改善につなげていくことができるということです。
Googleアナリティクスで設定できるコンバージョン
Googleアナリティクスでは、次の4つをコンバージョンとして設定することができます。
・到達ページ
・ページビュー数
・滞在時間
・イベント
到達ページ
Googleアナリティクスでもっとも設定されるコンバージョンです。到達ページとは、特定のURLのことです。たとえば、メルマガ登録ページ、資料請求ページなどの完了ページです。
ページビュー数
セッションあたりのページビュー数を設定することができます。例えば、アフィリエイトサイトであれば、月間の報酬から計算して「●ページは見てほしい」という目標があれば設定するとよいでしょう。
滞在時間
何分以上滞在したら、目標達成かを設定することができます。たとえば、レシピサイトなど、ハウツーを説明していれば「30分は見てほしい」、動画サイトであれば、5分動画が多いのであれば、「1本は見てほしい」ときなどに設定します。
イベント
Googleアナリティクスのイベントとは、ユーザーが発生あせた、ある行動を計測対象とすることができます。イベントの例は、「動画再生ボタンを押した」「PDFをダウンロードした」「外部のリンクをクリックした」などです。
Googleアナリティクスで抑えておきたい用語集
Googleアナリティクスがとても便利な解析ツールであることは理解できたでしょう。しかし、WEB集客初心者の方が次にハードルを感じるのが、特有の用語です。
せっかくの解析ツールを使いこなすためにも、まずは必須ワードを習得しておきましょう。
1)ユーザー数(UU)
サイトに訪問したユーザー数(人)です。閲覧しているデバイスが異なると、別カウントになります。
たとえば、あなたのサイトにAさんが1日の間にパソコンとスマホから閲覧した場合、「2」とカウントされます。
2)セッション数
訪問数です。Aさんが3つの記事を見たとしても、訪問数は「1」です。
ただし、セッション数には「30分ルール」があります。30分以降に再度、サイトを閲覧した場合、新たなカウントになるため、合計「2」となります。
また、Aさんが今日23:50に記事を閲覧し、0:05にも記事を閲覧した場合、今日「1」、翌日「1」というカウントになります。
3)ページビュー数(PV)
サイト内で閲覧されたページ(コンテンツ)数。Aさんが5つの記事を閲覧した場合、「5」とカウントされます。
4)ページ/セッション
1回の訪問につき、何ページ閲覧されたかを表しています。
5)平均セッション時間
サイトを訪問した人が滞在した平均時間です。指定期間内の各セッション時間の合計を総セッション数で割って求められます。
6)直帰率
サイトを訪問して、1ページだけ閲覧してサイトから出たユーザーの割合です。サイトの内容によって、直帰率は変わります。
ちなみに、直帰した場合のセッション時間は「0秒」となります。
7)新規セッション率
新しく訪問してくれたユーザーの割合です。
Googleアナリティクスでは2年以内にサイトを訪問したことがあるかないかで、新規セッション(New Visitor)とリピートセッション(Returning Visitor)を区別しています(Cookieの有効期限が2年に設定されています)。
最後の訪問が2年を超える場合は新規セッションにカウントされます。また、最後の訪問から2年以内に再訪問すると、cookieの有効期限がさらに2年延長されます。
8)Retuning Visitor
レポート期間内に、サイトを2回以上訪れたユーザーの割合。リピートセッション。
9)リアルタイム
まさに今、サイトを訪問しているユーザーをチェックできるレポートです。
10)トラフィック
サイトへのユーザー訪問数や閲覧数など数や量のことです。
11)参照元
サイトを訪問したユーザーが「どこから来たのか」を表しています。検索からなのか、SNS(Facebook、Twitter、Instagramなど)、広告から来たのかなど、流入の多い、少ないを判断する項目です。
12)コンテンツ
サイト内のそれぞれのページを指します。
13)コンバージョン
設定した目標を達成した訪問者数。商品購入、メルマガ登録、資料請求などの完了画面を目標達成ページに設定してコンバージョンを計測します。
14)ブラウザ
インターネットを閲覧するためのアプリ(Google Chrome、Internet Exploler、Safariなど)のことです。
15)OS
オペレーションシステムの略です。Windows、iOS、Androidなどのこと。
16)デバイス
どのツールで閲覧されたかを表示します。パソコン(desktop)、スマホ(mobile)、タブレット(tablet)などのことです。
17)Not provided
GoogleとYahoo!では、ユーザーのプライバシーを守るためにSSLで通信を暗号化しています。そのため、ユーザーがサイト訪問するために使った検索キーワードが分からないため“Not provided”と表示されます。
Googleアナリティクス4大レポートを攻略しよう
Googleアナリティクスの基本を理解したところで、具体的にどのようなレポートを得られるのかを解説します。
まず抑えたいところは、次の4つのレポートです。
・ユーザー
・集客
・行動
・コンバージョン
ユーザー
画面左の「ユーザー」から「概要」を選ぶと、サイトの全体像を把握することができます。
サイトの訪問数(セッション数)、ページビュー数、使用しているデバイス、言語など、ユーザーに関する幅広いデータを見ることができます。
Googleアナリティクスでは、まず、この概要ページでサイト全体の訪問者数を確認することが第一歩です。
「ユーザー層」からさらに詳しく解析結果を見ることができます。
【国】
どこの国からの訪問があるかを確認できます。グローバルビジネスの場合は参考になりますね。
【市町村】
リアル店舗がある場合などは、参考になります。また、ネット販売でも特定の地域からの受容などを把握することができるでしょう。
【オペレーションシステム】
Android、iOS、Windowsなど、ユーザーが利用しているOSの内訳が分かります。画像の場合、iOS とAndroidで8割を締めていますので、圧倒的にスマホユーザーが多い事がわかります。
サイトのデザインを考えたり、リニューアルするときにも参考になります。
その他の切り口でもユーザー層の全体像を見ることができます。
集客
「集客」から「概要」を選択すると、ユーザーがどこから流入してきたのかを把握することができます。
流入元の意味は次の通りです。
・オーガニックサーチ
GoogleやYahoo!などの検索エンジンからのアクセスを示しています。
・Paid search
検索連動型広告からのアクセスを示しています。
・Display
Google広告、Yahooディスプレイアド広告(YDN)などディスプレイ広告からのアクセスを示しています。
・Direct
参照元のサイトがないアクセスを示しています。たとえば、ブックマークやメルマガのアクセス、URLの直接入力のことです。
・Social
ソーシャルメディアからのアクセスを示しています。Facebook、Twitter、Instagramなどのことです。
・Referral
ソーシャルメディア以外の参照元サイトからのアクセスを示しています。Gunosy、ブログ村、人気ブログランキングなど。Referralとは、「紹介」という意味です。
・アフィリエイト
アフィリエイト経由でのアクセスを示しています。
「集客」→「すべてのトラフィック」からは、さらに詳細のチャネルごとの解析結果が得られます。
「集客」→「参照元/メディア」では、さらに参照元を見ることもできます。
「集客」→「すべてのトラフィック」→「ツリーマップ」では、データをツリーマップで見ることができ、より視覚的にデータを把握しやすくなります。
アクセスの内訳を把握しておくことは、集客上とても重要です。
たとえば、Organic Search(自然検索)が多いのは喜ばしいことです。検索キーワードでヒットしているので、SEOの効果があるということを示しています。ただ、突然のGoogleのアップデートにより、表示順序が下がってしまうなど、自社でコントロール不可のダメージを受ける可能性も高いです。
そういうとき、ソーシャルメディアや広告、Directからの流入があると、リスク分散につながります。SEO一点張りにならず、バランスのとれた集客の戦略を考えましょう。
行動
「行動」では、サイト内でユーザーがどのような行動をしているのかを把握することができます。
「行動」の「概要」ではどのページがよく閲覧されているのかを把握することができます。「サイトコンテンツ→ページタイトル」では、記事のタイトルが表示され、便利です。
どのコンテンツ(記事)をユーザーが閲覧しているのかをチェックできますので、今後のコンテンツ活用、構築の大きなヒントにできます。
たとえば、「ページタイトル」で1位になっているコンテンツをリライトすることで、さらにアクセスや滞在時間を伸ばすこともできるでしょう。文字数を増やしたり、図や画像で分かりやすく説明したりすると効果的です。
反対に、「本当はもっと見てもらいたいのに・・・」というコンテンツを発見することもできます。コンテンツのリライトをする他、そのコンテンツへの動線を変えてみるとよいでしょう。
また、「行動」→「行動フロー」を見ると、ユーザーの行動が地図のようになって表示されます。
画像赤丸の部分を「ランディングページ」に設定すると、どのページがアクセス元になって、その後離脱するまで、どのように行動しているのかが分かります。
※Googleアナリティクスの「ランディングページ」とは、ユーザーが最初に訪問したページのことです。販売用のLP(ランディングページ)とは意味が違いますので、ご注意ください。
ランディングページ以外にも、「キャンペーン」などさまざまな指標で行動を把握でき、ユーザーの重要情報を手に入れることが可能になります。
また、「行動」→「サイトコンテンツ」→「離脱ページ」を見ると、どこでユーザーが離脱したのかを発見できます。離脱したページが「予約完了ページ」などであれば、OKです。
コンバージョンに至る途中で離脱されてしまうのであれば、動線を変えるなどの工夫をすることで、コンバージョンアップにつなげることができます。
コンバージョン
「コンバージョン」では、商品購入、資料請求、会員登録、お問い合わせの完了など、設定したサイトの目標に対する行動をレポートとして得ることができます。
コンバージョンでは、到達ページ、滞在時間、ページビュー数、イベントの目標値を設定することができます。コンバージョン数の他、推移、離脱を把握することができます。
また、「コンバージョン」→「目標」→「目標パスの解析」より、コンバージョンに至る経路をたどれますので、動線の変更を加えるなどして、コンバージョンをアップさせる工夫をすることも可能です。
各種レポートを取るときの便利機能と注意点
最後に、Googleアナリティクスを使うときの便利機能と注意点をお伝えします。
各種レポートでは、期間の比較が可能です。たとえば、先月と今月、昨年と今年などの比較を表すことができます。
各種レポートの期間を指定するとき、「比較」にチェックを入れると、別の期間を指定することができます。
期間の比較をするときは、スタートの曜日を揃えるようにしましょう。曜日により大きく数字が変動することがあるからです。
まとめ
以上、Googleアナリティクスの4大レポート「ユーザー」「行動」「集客」「コンバージョン」の簡単な解説をしました。
Googleアナリティクスでは、設定したサイトの目標(コンバージョン)を改善するためにさまざまな切り口で解析をすることが可能です。サイト内のユーザー行動は対面のように目に見えませんので、WEB集客では解析が必須になります。
Googleアナリティクスは聞き慣れないカタカナの用語も多く、ハードルが高いイメージがありますが、それほど難しいものはありません。まずはサイトの目標を決めるところからスタートし、ぜひ、Googleアナリティクスを導入してコンバージョンアップにつなげてください。