【マーケティングリサーチで売れる商品を作ろう】内容や手順を超簡単解説

チェック新商品を出すときは、いつも行き当たりばったり。なかなか売れない。どうすればいい?

とお悩みの方へ。

「こんな商品を出せば、きっと売れるだろう」
「あの商品が売れているから、うちでも売ろう」
「これはお客さんが欲しがるはず」

という感覚頼りで商品づくりをしていませんか?

このような状態では、なかなか売れませんし、たとえ売れたとしても、なぜ売れたのか分かりません。継続的に収益を上げていくためにも、体系的に商品企画、販売戦略を進めていけるようになりたいですよね。

その解決策として有効な手段は「マーケティングリサーチ」です。

本記事では、社内にマーケティングリサーチの体制が整っていない初心者の方向けに、マーケティングリサーチの概要を簡単に解説します。

マーケティングリサーチとは

マーケティングリサーチとは

マーケティングとは、「買いたくなる人を増やす活動」です。

あなたが「売りたいと思っているもの」が売れるとは限りません。答えはすべて顧客が出すからです。あなたがすべきことは、顧客が「買いたくなるもの」を作ること。そのためには顧客視点に立った商品開発や販売戦略が必要です。それらを引き出すために顧客のニーズや志向の情報収集や調査を行います。これがマーケティングリサーチです。

顧客視点に立つのは案外難しいものです。社内で唸りながらアイデアを出し合っても、なかなか思った成果が手に入りません。なぜなら、売り手と買い手の考えには大きなギャップがあるからです。そのギャップを埋めないまま、商品やサービスを作ってしまうと、大きな損失を出すことにもなりかねません。

こうしたリスクを避け、事業を成功に導くためにも、顧客に実際に尋ねてみることが有効です。ここにマーケティングリサーチの意義があります。マーケティングリサーチでは、積極的かつ多角的に顧客の情報収集と分析を行います。

マーケティングリサーチ5つのステップ

マーケティングリサーチ5つのステップ

まずは、マーケティングリサーチの手順を解説します。マーケティングリサーチの大まかな手順は次の5つのステップで行います。

1.リサーチの企画

リサーチを始める前には、まず企画をしっかりと立てましょう。次の3点に取り組みます。

・リサーチの目的を明確化する
・リサーチ対象者の決定
・リサーチ方法の決定

2.リサーチに使用する質問やフォームの作成

3.リサーチの実施

4.リサーチの集計・分析・報告

5.評価

なお、リサーチの対象者や収集する情報により、手段が異なります。事業の規模によっては、リサーチ専門の事業部で行ったり、営業マンからのヒアリングを交えて行ったりする場合もあるでしょう。リサーチを自社内で実行するのが難しいようであれば、マーケティングリサーチ専門業者を利用することも視野に入れておいてよいかもしれません。

マーケティングリサーチの手段

マーケティングリサーチの手段

続いてはマーケティングリサーチの手段です。小さな会社でも比較的取り組みやすいものを5つお伝えします。

・アンケート調査

アンケート調査は最も一般的な手段です。ただ、売り手側が用意した質問に対する回答しか得られないという点で深みに欠けることもあります。調査対象者が感じていることを最大限に引き出せる質問を用意するなど工夫するとよいでしょう。郵送、電話、会場などリアルの他、最近はオンラインアンケートも盛んです。オンラインでは無料で十分使えるツールがたくさん登場しています。

・インタビュー調査

個別、グループでインタビューする方法です。個別の場合は手間がかかりますが、リサーチ対象者の欲求、悩み、ニーズなどを深く引き出すことが可能です。グループの場合はざっくばらんに話せる場を用意することで、思いがけないヒントが得られることもあります。

アンケート調査に比べて、より本音が引き出しやすい手段です。ただ、リサーチ対象者が自分の本当の原因や悩みに気付いていないことも多いです。また、本音を話してくれないこともあります。

このような状況でも上手に意見を引出せる専門のインタビュワーやマーケティング知識のあるライターに依頼すると、より的確な情報収集が可能になるでしょう。

・パネル調査

長期間に同じリサーチ対象者に同じ調査を繰り返す方法です。期間内での変化を追うことができます。

・ソーシャルリスニング

SNSの投稿内容から情報収集、分析することです。分析ツールを使う他、専門業者に依頼することも可能です。本人の投稿を利用するため、より本音に近い意見を収集することができると推測できます。

・A/Bテスト

ウェブ上の広告、ランディングページなどで2つのパターンを用意し、どちらが成果を出せるのか一定期間検証することです。

※ABテストって何?ABテストって意味あるの?という方は『ABテストには意味がないのか?~押さえるべき2つのポイント~!』を参考にしてください。

マーケティングリサーチの内容

マーケティングリサーチの内容

最後にマーケティングリサーチの内容です。主に次の4つがあります。

1)ネーミングテスト

開発中である商品の商品名を複数用意し、リサーチ対象者に選んでもらうテストです。選んだ理由、それぞれの印象などの情報も忘れずに収集します。

2)パッケージテスト

商品に使用するパッケージ広報を複数用意し、リサーチ対象者に選んでもらうテストです。選んだ理由、それぞれの印象などの情報も忘れずに収集します。

3)テスト販売

期間やエリアなどを限定して新商品を実際に販売し、その結果をもとに実際の売上予測を立てます。規模を縮小したプロモーションなども行います。

4)製品テスト

開発中の製品を実際に使用してもらい、リサーチ対象者に意見や感想を集めます。試用期間が長期になる場合は、自宅に持ち帰った上で後日報告をしてもらったり、ヒアリングを行ったりします。

まとめ

まとめ

本記事ではマーケティングリサーチの目的、手順、手段、内容について、初心者の方向けに簡単に解説しました。

今は良いものを作るだけでは売れない時代です。安価で品質が良いものが当たり前に手に入るようになったからです。また、インターネットの普及により、買い手は毎日大量の広告を目にすることが多くなり、簡単に信用してもらえなくなりました。

このような状況では行きあたりばったりの商品開発や販売戦略では大きな損失を出すことになってしまいます。

マーケティングは売り込まなくても「買いたい」と思ってもらえるようにすることが目的です。商品開発の段階からセールスまでを一貫して企画することで、より効果的なマーケティングが可能になります。そのためにも常日頃から顧客目線での情報収集・分析がどのくらいできているかが成功の鍵となるのです。

マーケティングリサーチの体制が社内に整っていないようであれば、まずはリサーチを組み込むことからスタートさせましょう。