ペルソナ設定でターゲットに刺さるものになる

チェック記事を書く内容とターゲットとのずれを感じる。ターゲットを突き詰めるとペルソナを設定しようと聞くけれどそもそもペルソナって何?

チェックたった1人の理想の顧客を設定すると良いらしいが、理想の顧客像が明確にならないし、そもそも顧客が1人なんてあり得ないんだけど。

とお悩みの方へ。

記事を書く理由はターゲットとする多くのユーザーにメッセージを届けたいからです。しかし、より多くのユーザーに伝えたいがゆえにターゲットが持つニーズとのズレが生じることは少なくありません。

なぜなら、より多くの人が持つニーズに合わせようとすればするほどメッセージがぼやけてしまうからです。

あなたのターゲットとするユーザーにメッセージを届けるためにはしっかりとペルソナを設定しておく必要があります。このペルソナと呼ばれるたった1人の理想の顧客を設定することは言葉で言うのは簡単ですが決して思い付きで設定するものではありませんが、しっかりとペルソナを設定して相手に伝わるメッセージ作りを目指しましょう。

※まずターゲットについて知っておきたいという場合は『ターゲティングとは? 小さな会社の顧客像の作り方5つのステップ』をご参照ください。

ペルソナとは

ペルソナとは

ペルソナとは端的に言うとたった1人の理想のお客様像のことです。そして、このお客様像をより明確に鮮明にするためにも履歴書に書き込む以上の詳細な内容を設定していきます。

氏名・年齢・性別・生年月日・住所・電話番号・メールアドレス・家族構成・学歴・職歴・現職の詳細な内容・性格に関する詳細な内容・その他特徴や抱えている問題など

よりリアリティのある状態で設定することがポイントです。

ペルソナの設定とターゲット設定の違いは顧客像の深さ

ペルソナの設定とターゲット設定の違いは顧客像の深さ

ペルソナと似た言葉にターゲットがあります。

このページに辿り着いた多くの方はターゲットの設定について思い悩み調べるうちにペルソナという言葉を見聞きしたからではないでしょうか。

ペルソナがたった1人の理想の顧客のことを指すのとは違い、ターゲットは顧客像をザックリと表すものです。新聞折込やチラシやDM、その他各種インターネットを配信するときの配布・配信先の設定時をイメージすれば分かりやすいのではないでしょう。

【例】

(ペルソナ)
山田太郎
35歳
男性
1985年4月25日生
大阪府大阪市—–在住
06-1234-5678
★★@■▲.jp
家族構成:妻(34歳)、長男(6歳)、長女(4歳)
職歴:—–
・・・・・
・・・・・
・・・・・
(ターゲット)
30歳代
男性
既婚者

つまり、ぺルソンを設定するということはターゲットの顧客像をより深くより明確なものにすることです。

ペルソナ設定の具体的な要素

ペルソナ設定の具体的な要素

それでは、ペルソナを設定する時にいったい何を設定すれば良いのかを具体的に見ていきます。

(素性)
・氏名
・年齢
・性別
・生年月日
・住所
・電話番号
・メールアドレス
・家族構成
※顔写真を用意するとより具体的にイメージしやすくなります。
(学歴・職歴)
・卒業中学(卒業年度・学校名)
・卒業高校(卒業年度・学校名)
・卒業大学(卒業年度・大学名)※専門学校でもOK
・職歴(入退社年度・各企業名)
(現職)
・入社年度
・企業名・業種【業界】
・役職
・職種
・具体的な仕事内容
・年収・(自分の)勤務時間
・通勤手段
・勤務中の食事の摂り方
(特徴【外見・性格】)
・見た目
・好きなこと(もの)
・嫌いなこと(もの)
・得意なこと
・苦手なこと
(今抱えている問題・課題。理想の未来)
・どんな問題を解決して欲しいのか
・その解決の為にしていることは
・短期的な目標
・中期的な目標
・長期的な目標
・持っている(感じている)不安
・誰にも言えない過去は
・誰にも言えない隠している夢・希望
(販売する商品やサービスについて)
・知っていること
・入手先
・必要性に対する理解度
(決定に関する所作)
・意思決定に関する感性
・意思決定のスピード
・意思決定に対するポジション
・意思決定のための参考物
・意思決定のための参考人
・購入しない時の理由
・購入する時の判断基準
・購入障壁となりうること
(競合)
・競合先は
・競合商品は
・競合商品の良い所
・競合商品の悪い所
(やる気)
・やる気は起こる要素は
・やる気を失う時は
(休日・休暇の時間の使い方)
・出勤前
・退社後
・休日の過ごし方
・家族との接する時間と内容
・お金の使いかた
(理想の休日・休暇の時間の使い方)
・出勤前
・退社後
・休日の過ごし方
・家族との接する時間と内容
・お金の使いかた

ペルソナを設定する目的

ペルソナを設定する目的

ペルソナを設定する目的は効果的なマーケティング活動を行うためです。

そもそもターゲット設定をする目的は属性のマッチしたユーザーに対して商品やサービスの訴求をすることで効率的、且つ、効果的に販売できるからですよね。年代や性別、その他働く環境やプライベートで過ごす環境が違えば違うほどものごとの考え方や捉え方に違いが生じますし、その差は大きくなります。だからこそ、より近い属性に絞り込むことでその属性にマッチした商品やサービスの訴求が効果的になるということです。

では、このターゲット設定がより詳細になったらどうでしょうか。

当然、より属性の近いユーザーに絞り込むことが可能になり、結果、より効果的な訴求ができるというわけですね。つまり、ペルソナ設定をすることでより属性の近いユーザーに絞り込むことを可能にするのです。

実は、もう1つ理由があります。

先ほどはユーザーに着眼点をおいたものになりますが、販売者側に着眼点をおいても同じことが言えます。一連のマーケティング活動に関わる人が1人であれば特に問題はないのですが、複数の方がマーケティング活動に携わる場合はやはり思考にズレが生じるということです。

一緒にマーケティング活動に携わるさまざまな年代や性別の方それぞれの販売する商品やサービスに対するイメージは異なります。少なくとも全く同じであるということあり得ません。そんな中で意識統一を図らずに各々がバラバラにマーケティング活動に着手してしまうと、ターゲットにバラツキが出やすくなるのはご理解いただけるでしょう。

そこで、意識の統一を図りやすくするためにもペルソナの設定が重要なのです。ターゲット像を明確にすることで属性の近いユーザーに絞り込むことを可能にするということで同じですことですが、マーケティング活動をする側の意識統一という視点が抜け落ちていることはよくあるので、しっかりと押さえておきましょう。

ペルソナを設定するメリットとデメリット

ペルソナを設定するメリットとデメリット

本項のタイトルとしてペルソナを設定するメリットとデメリットとしましたが、率直に申し上げましてデメリットはございません。

あえてデメリットを挙げるとするなら『ペルソナを設定するのに時間と手間が掛かる』ということでしょうか。

ペルソナ設定の具体的な要素でも挙げましたように設定する項目は非常に多いです。その1つ1つの項目を適当に設定していては意味がありません。理想の顧客像を追求するために頭を使い、思いを巡らさないといけないわけです。つまり、時間と手間が掛かるということ。

さらに言えば、顧客の成長に合わせてペルソナも成長させる必要があります。いつまでも初心者だけをターゲットとしたビジネスをし続けるのであれば不要かもしれません。しかし、あなたの商品やサービスを手にした結果、成長した顧客に対して次のステップを踏むべく新たに商品やサービスを提供していくのであれば、当然、顧客の成長に合わせてペルソナも成長していないとズレが生じてしまいます。

そういう意味において時間と手間が掛かることがペルソナを設定する上でのデメリットであると言えるかもしれませんが、このことがデメリットだと考える時点でそもそもペルソナを設定する目的を理解できていないと思った方が良いです。

では、ペルソナを設定するメリットはどんなものがあるでしょうか。

メッセージがぶれない

メッセージがぶれない

商品やサービスを販売するために様々な媒体を使って情報を発信します。

・ブログ記事
・ホームページ
・ランディングページ
・セールスレター
・各種ポータルサイト
・各種SNS
・Youtube
・Podcast
・各種広告媒体
など

この時にペルソナが設定できていないと、各種媒体で発信するメッセージがその時その場で思いついたものとなりズレが生じることになり、結果、いったい誰に向けたメッセージなのかという部分がぶれることになるのですね。

しかし、ペルソナがしっかりと設定できていれば、いついかなる時もペルソナに向けてメッセージを出すわけですから、それがどの媒体から発信されたものであってもブレることがなくなります。

セールスプロモーション全体が画一化する

セールスプロモーション全体が画一化する

例えば、1つのセールスプロモーションを行うときに次のようなプロセスを踏むとします。

広告

ランディングページ

ステップメール

セールスレター

これらの各ステップを各々別の方が担当するとします。この場合に起こりやすいのがターゲット像のズレなのです。

ペルソナがしっかりと設定できていなくて、年代・性別・既婚者or独身に方、くらいのフワッとしたターゲット設定だったら人によってイメージするターゲット像はズレてきます。

例えば、『40代・男性・既婚者』というターゲット設定をしても、20歳の女性の方がイメージするのは『家族のためにバリバリ働く上場企業勤務のエリートサラリーマン』かもしれません。

一方、55歳の男性の方がイメージするのは『休日は家で邪魔者扱いされて平日のお昼は毎日公園のベンチでパンと缶コーヒーだけで済ましているしがない万年平社員』かもしれません。

フワッとしたターゲット像にすることでイメージするものが人によってこれほど大きく変わってしまう可能性があります。

すると、『休日は家で邪魔者扱いされて平日のお昼は毎日公園のベンチでパンと缶コーヒーだけで済ましているしがない万年平社員』に向けて書いたステップメールから『家族のためにバリバリ働く上場企業勤務のエリートサラリーマン』に向けて書いたセールスレターに誘導することになるのです。

これでは、期待する結果が得られないことは言うまでもないでしょう。なぜなら、メッセージにズレが生じることになるからです。

しかし、ペルソナを設定することで別の方が担当するセールスステップであってもターゲットが一個人に設定されているわけですからメッセージがブレにくくセールスプロモーション全体が画一化されます。

ターゲットではない人(企業)に売らなくて済む

ターゲットではない人(企業)に売らなくて済む

商品やサービスを販売する時に押さえておきたいことの1つに『ターゲットではない人(企業)に売らない』というものがあります。

売上を最大化するためにどこの誰にでも売って良いというものではありません。あなたが販売する商品やサービスを本当に必要とする人(企業)でなければクレームの元となりますし、そもそも役に立たないのです。

ターゲットが曖昧のものになればあなたが販売する商品やサービスを必要としない人(企業)が手にしてしまう可能性が高くなります。これはできる限り避けたいわけですね。

そこで大切になってくるのがターゲットを明確にする事。つまり、ペルソナを設定するということです。

ペルソナが設定できていれば、ターゲットではない方にはあなたが発信したメッセージが刺さらないですし、そもそも届きません。

だからこそ、ペルソナを設定することがとても重要なのです。

ペルソナを設定する時の注意点

ペルソナを設定する時の注意点

ペルソナは理想の顧客像であるとお伝えしましたが、とは言え、決して自分の思い込みで理想の顧客像を作ってはいけません。

なぜなら、自分の思い込みによる理想の顧客像と実際の理想の顧客とでは少なからずズレが生じるからです。

あえて簡素に書きますが、例えばノークレームで毎月1,000万円の注文をくださる顧客が理想だとしましょう。しかし、その対応に掛かる時間が寝る間も惜しんで対応しなければならないようなハードなものだったらどうでしょうか。恐らく理想には程遠いということになるでしょう。

しかし、自分の都合の良い所だけを取り上げて理想の顧客像にしてしまうことで思い込みの時には発見できなかった理想とは違う部分が出てきたりします。

それでは、ノークレームで売上が毎月1,000万円あり、ほとんど作業することがなく、納品物の遅延があっても許され・・・なんてことを理想の顧客像に設定すればどうでしょうか。

残念ながら、このような顧客が存在するはずもなく、いくら理想とは言えこのようなペルソナを設定すればいつまで経っても顧客を掴むことができません。なぜなら、そんな顧客はいないからです。

では、どうやってペルソナを作れば良いのでしょうか。

ペルソナの作り方5ステップ

ペルソナの作り方5ステップ

自分の思い込みによるペルソナ設定をしないためにも、ここではマーケットに存在するあなたならではのオリジナルのペルソナの作り方を5ステップでお伝えします。

マーケットに存在する顧客像を作り出すためのポイントは実際の顧客を元に作り上げていくことです。

顧客は何に悩んでいるのか。
顧客はその問題の解決に何をしてきたのか。
顧客はどこを目指しているのか。
顧客の持つ秘密は。
今一度、顧客が本当に悩んでいることは。

これらを実在する顧客からヒントを得てペルソナを作っていきましょう。

ペルソナの作り方ステップ1.嫌いな顧客の共通点を知る

ペルソナの作り方ステップ1.嫌いな顧客の共通点を知る

意外と思われたかもしれませんが、理想の顧客像をはっきりさせるためにも、まずは理想とは真逆の顧客にしたくない方を明確にします。

なぜなら、人は『好き』の基準は曖昧になりがちですが、『嫌い』の基準は比較的はっきりしているからです。つまり、『嫌い』を明確にすることで『好き』を浮かび上がらせるという狙いがあります。

ここでの『嫌い』の定義をはっきりさせておきますと
1.相性が悪い
2.利益が出ない
3.必要以上に時間が取られる

これらを基準に既存客から『嫌い』な顧客をそれぞれピックアップします。

ピックアップする人数は1項目当たり10人くらいで良いです。少なすぎてもデータに偏りが出ますし、多すぎても作業が煩雑になる上、傾向にバラツキが出やすくなりますので。

もちろん、ピックアップする顧客が各項目で重なっても問題ありません。相性が悪く、利益はない上に、必要以上に時間が取られる、なんて顧客もいらっしゃるでしょう。

ピックアップできましたら共通点を洗い出すことで『嫌い』な顧客像が明確になります。

ペルソナの作り方ステップ2.好きな顧客の共通点を知る

ペルソナの作り方ステップ2.好きな顧客の共通点を知る

次に、『好き』な顧客像を明確にしていきます。手順はステップ1と同じ要領です。

『好き』の定義は
1.相性が良い
2.利益が出る(出やすい)
3.多くの時間を取られない

これらを基準に既存客から『好き』な顧客をそれぞれピックアップします。

ピックアップする人数は1項目当たり10人くらいで良いです。少なすぎてもデータに偏りが出ますし、多すぎても作業が煩雑になる上、傾向にバラツキが出やすくなりますので。

もちろん、ピックアップする顧客が各項目で重なっても問題ありません。相性が良く、利益は出る上に、必要以上に時間を取られることもない、なんて素晴らしい顧客もいらっしゃるでしょう。

ピックアップできましたら共通点を洗い出すことで『好き』な顧客像が明確になります。

ペルソナの作り方ステップ3.『嫌い』な顧客像を反転させて『好き』な顧客像と照合する

ペルソナの作り方ステップ3.『嫌い』な顧客像を反転させて『好き』な顧客像と照合する

ステップ1で作り上げた『嫌い』な顧客像を反転させたものとステップ2で作り上げた『好き』な顧客像を照合し、さらに共通点をブラッシュアップさせます。

『好き』な顧客像が進化した状態を作り上げる作業ですね。

これが理想の顧客の土台となります。

ペルソナの作り方ステップ4.ペルソナシートを作成する

ペルソナの作り方ステップ4.ペルソナシートを作成する

ステップ3で作り上げた理想の顧客像の土台として浮かび上がっている『好き』な顧客の共通点に矛盾が生じないようにペルソナシートを作成します。

ペルソナシートは前項でお伝えした『ペルソナ設定の具体的な要素』を元に詳細な理想の顧客の履歴書を作成するものです。

顧客イメージをより鮮明にするためにも架空の人物画像をペルソナシートに添付すると良いです。

注意点はあくまでも自分にとって知らない架空の人物をせっていすること。なぜなら、既存顧客から理想の顧客としてピックアップしたり、理想の顧客像に近いからと言って知人をペルソナの人物画像として設定してしまうと、どうしても実際の人物のイメージや知っている余計な部分を捨てきれず、多少なりともそちら(実在する人物の印象)に引っ張られるからです。

ペルソナの作り方ステップ5.検証する

ペルソナの作り方ステップ5.検証する

ステップ4まででひとまず理想の顧客像は完成です。

とは言え、ステップ1~4までの過程を経て、実際に自分が思う理想の顧客像とかけ離れていたら再考の余地があります。

いくらステップ通りに進めてできた理想の顧客像だからと言って、あまりにも自分の思いと違ったら、理想の顧客として思い込み続けることは難しいですし苦しくなるからです。

だからこそ、最後の最後に今一度自分の思う理想の顧客像として納得できるものかどうかを検証する必要があります。

仮にかけ離れた自分の思う理想の顧客像になっているのであれば、ステップ1と2でピックアップした顧客が自分の思い込みに寄り過ぎているのかもしれません。

今一度、ステップ1からやり直してみてください。

まとめ

まとめ

以上、ペルソナ設定でブログ初心者の記事がターゲットに刺さるものになるをご紹介しました。

ブログの記事に限らずあらゆるメッセージはターゲットを明確にすることで相手の心を捉えるものになります。

そして、ターゲットを明確にすることの究極がたった一人の理想の顧客をせっていすることで、これをペルソナと呼ぶのです。

自分が提供する商品やサービスを理想とする顧客に手にして頂くためにも、見ただけで、聞いただけで、どのような人物か、どのような生活をしているのか、どのような働き方をしているのかなどが鮮明に思い浮かぶような理想の顧客の詳細な履歴書を作り上げましょう。

これこそがペルソナであり、ペルソナを設定することがあなたの商品やサービスを理想の顧客に手にして頂くための重要な要素の1つです。