【リピート購入で利益アップ】新規客を離脱させない3つのポイントとは

チェックようやく新規客を獲得したのに、なかなかリピートにつながらない。リピートにつながらないので、いつも新規客獲得に忙しくなり、コストがかかって利益が上がりづらい

とお悩みの方へ。

新規顧客の獲得コストは既存顧客よりも5〜10倍かかるとも言われています。年々広告費も高騰しており、新規顧客獲得に偏りすぎると、苦戦を強いられてしまいます。

利益アップにつなげるには、長い目でリピート顧客を育てていくことがポイントです。そのためにはまず、初回購入後の離脱を防ぎたいですね。

本記事では、初回購入の離脱を防ぐための3つのポイントを解説します。

リピート購入が利益アップにつながる理由

リピート購入が利益アップにつながる理由

リピート購入とは、最初の商品を購入後、繰り返し購入をしてもらうことを言います。

新規顧客を獲得するのは、もっともコストがかかります。新規顧客を増やすことも、もちろん大切ですが、長い目でLTV(生涯価値)を上げていくには、「既存顧客の流出」を防ぐことが大きなポイントとなります。

特に広告費がどんどん増え続ける通販業では、リピート購入を増やす(回数、期間)ことがカギです。購入回数が増えていくほど、リピート率は上がり、コストも下がっていきます。ですので、ビジネスの安定には既存客を育てることが欠かせません。

LTVについて詳しくはこちらをご覧ください。
【ライフタイムバリュー(LTV)とは】意味、計算式、売り方を分かりやすく解説

リピート購入促進には、まず5つの顧客層を理解しよう

リピート購入促進には、まず5つの顧客層を理解しよう

新規客の離脱を防ぐ方法に入る前に、まずは顧客層の全体像について把握しましょう。

単純に、「新規客」「既存客」という分け方の販促計画を立てていると、LTV(生涯価値)を上げていくのは難しくなるからです。

見込客が初回購入すると「新規客」となります。この時点から顧客を5段階に分けて考えます。

【顧客層の分け方】

顧客層の分け方

①新規客(初回購入)

・初めて商品を購入した顧客
・離脱する可能性が一番高い

②リピート客1(数回の購入層)

・数回購入しているので、第一関門はクリアしている

・あなたの会社や商品のことをあまりよく知っていないので、離脱する可能性がまだ高い

③リピート客2(短期間に高額の購入がある層)

・短期間で高額の購入があるので、目立つ客層(一見優良顧客のように思える)

・ただし、セールや特典だけに反応している可能性も高く、乗り換えられる可能性がある

④リピート客3(金額は少ないが、長期間の購入がある層)

・金額は少ないので、目立たない

・商品を気に入って長く購入してくれているので、フォローを忘れないようにする

⑤優良顧客(長期間に渡り、高額の購入がある層)

・ファン層
・全体の割合から客数は少なくても、大きな売上を生み出している層。80:20の法則(パレートの法則)で言うところの2割に当たり、8割の売上を生み出している。

以上の通り、「既存客」といっても、まったく特徴が異なることが分かりますね。これほど特徴が違うのですから、それぞれのステージに合ったリピート施策が必要だということが理解できます。

LTV(生涯価値)を高めるには、優良顧客のステージへ導けるように顧客を育てていくことが大切です。そのためにも、まずは最も離脱率が高い「初回購入」を離脱させず、2回目の購入につなげることが最初の一歩です。

顧客を維持するためにはお金がかかりますが、「コスト」ではなく「投資」と考えるようにしましょう。

初回購入からの離脱を防ぎ、リピートへつなげるための3つのポイント

初回購入からの離脱を防ぎ、リピートへつなげるための3つのポイント

リピート購入を考えるとき、「いずれは優良顧客になっていただく」という意識を持つようにしましょう。そのためには、お客さまとの良好な関係が欠かせません。関係を構築していくには、継続的なコミュニケーションが必要です。

初回購入層は反応率が最も低い層で、100人のアプローチに大して1人しか売上に結びつかないこともあります。そのような状態で良好な関係を築き、二回目の購入につなげるためにポイントを3つお伝えします。

(購入直後〜3ヶ月)お礼状送付、商品に関する価値ある情報を届ける

お礼状送付、商品に関する価値ある情報を届ける

まずは、商品購入のお礼状(はがきでOK)を送ります。できれば手書きが良いですね。購入からすぐに送ります。この際、商品の宣伝は一切しないようにしましょう。

その後、こまめに(2週間に一度)購入した商品情報を送ります。初回購入後はバイヤーズリモース(購入後の後悔)が起こりやすく、急速に評価が下がるため、それを防ぎます。

購入した商品に関する価値ある情報(商品の使用方法、よくある質問、体験談、学術的なデータ、会社情報など)を数ヶ月続けるようにします。往復はがきをするなど、リピート注文ができる工夫をするとよいでしょう。

このようなこまめなコミュニケーションを取ることで、自社や商品、サービスに対する不安解消につなげていくことができます。

クロスセルはしない

クロスセルはしない

クロスセル(Cross-selling)とは、関連商品をおすすめすること。新規客に早く関連商品を売れば、リピーターになってくれるのではと考えがちですが、逆効果です。

先にお伝えしたとおり、購入後はバイヤーズリモース(購入後の後悔)が起こりやすいので、別の商品をおすすめして、がっかりさせないことが重要です。

まずは購入した商品にフォーカスして、よく知ってもらう努力をしましょう。クロスセルを行うのは、数回のりピート購入があってからにします。

【クロスセルとは】初心者向けに意味・メリット・例を超簡単5分で解説

離脱した客層へのアプローチも忘れない

離脱した客層へのアプローチも忘れない

初回購入からリピートへつながらずに離脱したと思われる客層についても、アプローチを行いましょう。

商品を一度だけしか購入していない場合、顧客は商品のことをよく理解していないことがあります。中途半端なまま使用することで、商品への評価を落とすことがあるのです。

また、購入したけれど、使っていないということもあり得ます。化粧品などの場合は、「今のものがなくなってから使う」と考えて、未使用になっていることもよくあります。

このような層の場合、商品を知ってもらえるように、継続的に商品情報を送り、コミュニケーションをとっていきましょう。

初回購入客へのフォローは仕組み化がカギ

初回購入客へのフォローは仕組み化がカギ

初回購入客にリピートしてもらうためのコミュニケーション方法を解説しました。中には「そんなに手間をかけるの?」「面倒が多すぎる」と感じた人もいるかもしれません。

しかし、ここで買わなくなってしまったら、優良顧客への道筋は絶たれてしまいます。新規顧客を探しに走り出してしまうところをグっと堪えましょう。

初回購入客には、順番にプロセスを踏んでもらう必要があります。確かにやることが多く、手間暇がかかるのは分かります。

そこで、こうした一連の流れをすべて仕組み化して、自動的に実施できるようにしておきましょう。

「初回購入から○日たったから、お礼状」「お礼状を送ったから、次は商品情報」など、すぐに実行できる環境を社内に整えておくことが重要です。

リピートに関して、関連記事もぜひご覧ください。
【リピート率を上げるには?】自社ができていないことをチェックしてみよう

まとめ

まとめ
リピート客はLTV(生涯価値)を高めていくための重要な存在です。新規客から優良顧客を5段階に分け、それぞれの特徴に合わせた施策を打ち出すことが大切です。

特に、初回購入での離脱率が最も高いので、2回目の購入につなげるためのコミュニケーションをこまめに行い、関係性構築と顧客教育を実施しましょう。手間暇のかかる作業だと思われがちですが、2割の優良顧客が8割の売上を出している現実を考えると、投資する価値は十分にあるのです。

初回購入客へのフォローは仕組み化して自動的に実施できる環境を社内に整えましょう。地道にコミュニケーションを続けていくことが、将来的にあなたの会社へ大きな利益をもたらします。